忙しい家庭の今日から試せる!地球にもお財布にもやさしいお弁当作りのコツ
子育てや仕事に日々追われている中で、毎日のごはん作り、そしてお弁当作りは大変なことと感じているかもしれません。少しでも時短や手間を減らしたいと思う一方で、環境にやさしい選択、地球に負担をかけない暮らし方にも関心がある。でも、何から始めて良いのか分からなかったり、特別なことのように思えたりすることもあるかもしれません。
この記事では、そんな忙しい子育て家庭でも今日から無理なく試せる、地球にもお財布にもやさしいお弁当作りのヒントをご紹介します。全てを一度に取り入れる必要はありません。まずは一つ、これならできそうと感じることから試していただけたら嬉しく思います。
なぜお弁当作りがエシカルにつながるのか
毎日の食事、そしてお弁当作りには、私たちが思っている以上に多くのエシカルな視点を取り入れる余地があります。食材の選び方、調理の過程、詰め方、そして使う道具。それぞれの段階で少し意識を変えるだけで、食品ロスの削減やプラスチックごみの削減、資源の有効活用につながります。
そして嬉しいことに、これらの取り組みは環境にやさしいだけでなく、家計の節約になったり、調理時間の短縮につながったりと、忙しい子育て家庭にとって具体的なメリットをもたらすことも少なくありません。
今日から試せる!無理ないエシカルなお弁当作りのコツ
ここでは、忙しい毎日の中でも実践しやすい、具体的なアイデアをいくつかご紹介します。
1. 食材選びに「地産地消」や「旬」を取り入れてみる
エシカルな食材選びと聞くと、オーガニックやフェアトレードなどを思い浮かべるかもしれませんが、まずは身近なところから始めてみませんか。
- アイデア: 地元で採れた野菜や果物を選んでみる。その時期に旬を迎える食材を使う。
- なぜエシカル?: 食材が運ばれる距離(フードマイレージ)を短くすることで、輸送にかかるエネルギー消費やCO2排出量を抑えることにつながります。また、旬の食材は、ハウス栽培などに比べてエネルギーをあまり使わずに育つ傾向があります。地元の農家さんを応援することにもつながります。
- 無理なく取り入れるコツ: いつものスーパーで産地表示を見てみることから始めたり、週に一度だけ地元の直売所を覗いてみたり、買い物リストに「旬の野菜を一つ」加えてみたりするのはいかがでしょうか。
- メリット: 新鮮でおいしい食材が手に入りやすいこと、比較的安価であること、そして地域経済への貢献につながる点が挙げられます。
2. 「使い切り」と「作り置き」で食品ロスを減らす
お弁当作りでありがちなのが、少しだけ余ってしまった食材。これを賢く使い切る工夫が、食品ロス削減につながります。
- アイデア: 前夜のおかずをお弁当に詰めたり、週末にまとめて作ったおかずを冷凍保存して活用したりする。野菜の切れ端や皮を使ったスープやふりかけを作る。
- なぜエシカル?: まだ食べられるのに捨てられてしまう食品(食品ロス)を減らすことは、資源の無駄遣いをなくし、焼却や埋め立てに伴う環境負荷を低減するために非常に重要です。
- 無理なく取り入れるコツ: 献立を考える際、お弁当に入れることを想定して少し多めに作ってみる。冷凍可能な隙間おかずのレシピをいくつかストックしておく。野菜の皮やヘタは捨てずに一時的に保管しておき、まとめてスープストックにする日を決めるなど、無理のない範囲でルーティンに組み込むのがおすすめです。
- メリット: 食材を無駄なく使えることで家計の節約になることはもちろん、調理や買い物回数が減り、結果的に時短につながります。
3. 使い捨て資材を見直してみる
お弁当を彩りよく、詰めやすくするために便利な使い捨てのバランやアルミカップですが、これらを繰り返し使えるものに変えてみることもエシカルな選択です。
- アイデア: シリコン製のおかずカップや、洗って繰り返し使えるアルミホイル、布製のバランやランチクロスを使ってみる。
- なぜエシカル?: プラスチックやアルミなどの使い捨て製品の使用量を減らすことで、製造・廃棄にかかる環境負荷を低減し、ごみ全体の量を減らすことにつながります。
- 無理なく取り入れるコツ: まずはよく使うおかずカップだけシリコン製に替えてみる。可愛らしいデザインのものを選べば、お弁当作りのモチベーションアップにもつながるかもしれません。バランの代わりにレタスやサニーレタスを仕切りに使うなど、自然素材を利用するのも一つの方法です。
- メリット: 繰り返し使えるため、長期的に見れば資材の購入費用を節約できます。ごみが減るので、ごみ捨ての手間も少し減る可能性があります。
4. お弁当箱を長く使えるものを選ぶ
お弁当箱も、プラスチック製からステンレスや木製、ホーロー製など、長く大切に使える素材のものに替えてみるのはいかがでしょうか。
- アイデア: 買い替えのタイミングで、耐久性があり、適切にお手入れすれば長く使える素材のお弁当箱を選んでみる。
- なぜエシカル?: 頻繁な買い替えを減らし、一つのものを長く使い続けることは、製品の製造・廃棄に関わる資源やエネルギーの消費を抑えることにつながります。
- 無理なく取り入れるコツ: いきなり全てを買い替える必要はありません。家族分を揃えるのは大変であれば、まずはお子さま用やご自身用など、一つだけお気に入りのものを見つけて使ってみることから始めるのが良いでしょう。
- メリット: 長く使うことで愛着が湧くかもしれません。また、ステンレスやホーローは洗いやすく衛生的である、木製は調湿効果があるなど、素材によっては機能的なメリットもあります。初期費用はかかる場合もありますが、長い目で見れば経済的です。
完璧を目指さず、できることから
ご紹介したアイデアは、どれも特別なスキルや高価な道具が必要なものではありません。日々の暮らしの中で、少しだけ意識を変えたり、いつもの選択肢を少しだけずらしてみたりすることで取り入れられるものです。
忙しい子育て家庭では、全てを完璧にこなすことは難しいのが現実です。エシカルな取り組みも、無理をして続かなくなってしまうよりは、「これならできる」「今日はこれだけやってみよう」という気持ちで、できる範囲で取り組むことが大切です。
まずは、この記事でご紹介したアイデアの中から、一つでも興味を持ったもの、できそうだと感じたものから試していただけたら嬉しく思います。無理なく、楽しく、地球にもお財布にもやさしいお弁当作りを続けていくことが、持続可能な暮らしへの第一歩となるはずです。